高齢者の下剤依存症問題

加齢と共に便秘になってしまい、どうにもこうにも便が出なくなってしまった場合、ほとんどの方が病院に行くと思う。そして、ほとんどの病院で「下剤」が処方されるのじゃ。下剤を飲めばとりあえずは排便することが出来る訳じゃが、怖いことに長期的に下剤を使用していると「下剤無しでは排便出来ない体」になってしまうのじゃ!しかも下剤に慣れた体はだんだん同じ量では効かなくなり、さらに多く、さらに多くと下剤の量が増えてくるのが危険じゃな。
一日に何十錠も下剤を飲まなければならない人さえいるとも言うのう。
この状態を「下剤依存症」と言いのじゃよ。

介護の現場と「下剤依存症」問題

老人ホームなどの介護の現場では「便秘問題」はかなり深刻じゃぞ。便秘になれば浣腸や摘便などの処置が必要であり、下剤を飲ませれば今度は逆に一日に何度も便が出る下痢状態になってしまい、さらに介護が大変になるのことも多いのじゃ。ワシも年齢的には人ごとではないのう。
胃腸が弱り、腸内環境が悪化した高齢者達を便秘でもなく、下痢でもない健康な状態に保つのは至難の技ということじゃな。

家庭での介護でも「下剤依存症」問題

家庭で介護においても同じような問題があるぞ。例えば寝たきりの状態であった場合、介護の中で排便に関してお世話が必要になる。その状況で便秘になり、下剤を処方され、下痢になってしまったら、ただでさえ大変な介護の日々が何倍もの苦労になってしまうのじゃ。
「介護疲れ」で倒れるのもしょうがない気がするのう。

排便力の低下

下剤依存症になってしまった方は、「排便力」が低下してしまうんじゃ。食べ物が口に入り、胃や腸を通っていく中で消化吸収され、最終的に便が作られ、一定量たまったら今度は脳が「便意」を促し、排便に至るという排便の流れがうまく行かなくなり、自分で排便する力が弱まってしまうということじゃな。

排便力の低下によって様々な病気の原因に・・・

排便力が弱い、それは消化器系の内蔵の機能が弱いということで、その状況はただ、便が出ないだけの問題ではないのが注意がひつようなとこじゃぞ。
老廃物や発がん性物質が排泄されず、免疫力も下がり、様々な病気の原因になってしまうのじゃ。
便秘が引き金となり、大腸がんになってしまう可能性さえあるのじゃ!ワシら高齢者には本当に気をつけたいことなのじゃよ。
また、この動画のように下剤依存症は世界中で問題となっているぞ↓

下剤で出しても腸内環境は悪いまま

高齢者だけではなく、どの世代の便秘の人も「下剤で出せば大丈夫」と思い込んでる人が多いのは困りモノじゃ。それは大きな間違いで、ただたまった便を無理やり薬で出している状態が健康に良いはずはないのじゃ。
腸内環境は悪化したまま、排便力はどんどん落ち、自分ではまったく排便することが出来ないという「生物」として異常な事態へと進んでいってしまうぞ。行うべきは、やはり「腸内環境改善への取り組み」なのじゃよ!

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